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地域・都道府県別年代別日本百名城国宝・世界遺産現存天守12名城

持舟城 静岡市駿河区用宗城山町 2017.10.26  訪問お知らせ

  ~ 築城主:不詳(今川氏?) 築城年:戦国時代(今川氏時代)? 主な城主:一宮出羽守、向井伊賀守正重、朝比奈駿河守 廃城年:天正10年(1582年)頃 主な遺構:郭、石積、堀切 別名 用宗城~
持舟城築城年代は不明ですが、戦国時代の今川氏時代にはすでに築かれていたと考えられます。江戸時代の古絵図によるとこの地は、駿河湾に面して東・北に深く入り江が形づくられた天然の良港でした。現在の静岡市駿河区用宗の地名は湊(港)を意味する「持船」が転化したものとも言われ、今も昔も漁業と深い関係を持っていました。今川氏はここを水軍の拠点とすると共に西方、日本坂から駿府に侵入する敵対勢力を防ぐ城砦としても利用しました。城跡は、この頂上広場(高さ76m)が本丸(本郭)、南西側のくぼ地に大堀切、井戸跡(郭)があり、その南側に二の丸(二の郭)本丸の北側には腰郭がありました。北側の城の下は沼地と深田が広がっていました。南側は海に近く、船溜まりと蔵屋敷があり、湊(港)と平山城の条件が整っていました。永い年月を経た今も、遺構はそのままの形で残っています。築城から廃城までの間に、今川・武田・徳川氏によって三度の攻防戦が行われ、数百もの将兵が討死する記録が残ることは静岡周辺の他の城砦に比べても例がなく、この城の戦略的価値が如何に高かったかを物語っています。今川氏の城主「一宮出羽守隋波斎」(いちのみやでわのかみずいはさい)は麓の青木の森に、武田氏の城主「向井伊賀守正重」(むかいいがのかみまさしげ)は興津清見寺に手厚く祀られています。最後の城主、武田氏の「朝比奈駿河守」は徳川軍に城を明け渡し、多くの将兵は城下に落ちのびて生涯を全うしました。城は徳川氏のもとで廃城になりました。後に向井氏の子孫が城跡に観音像を建てて「正重」の霊を祭っています。観音像は阿耨観音(あのくかんのん)(マリア観音)と呼ばれ、今は用宗駅北の大雲寺に安置されています。村民たちは七年に一度御開帳を催し、その後「城山烈士供養塔」を城下に建立して、将兵の慰霊と現世の平和を祈っています。(静岡市・用宗町内会が本丸広場に設置の案内板より抜粋)
東海道線「用宗」駅…すぐ後方(北側)が城跡だが、ぐるりと回る必要あり。この辺は船溜まりー武田水軍の拠点だった  駅のすぐ横の標示…  上の説明文にあるように、「城山烈士供養塔」が村民により建立された。
 
 浅間神社入り口の鳥居… 鳥居をくぐって本堂への階段を上がる… 浅間神社のすぐ左手に「城山登り口」との案内表示があった…
 
右上の写真の坂を上って少し行くと、新幹線・東名高速そして遠くに富士山が見える場所に来た。因みに富士山は今年の初冠雪の直後であった… 農道として整備されたらしいが、舗装された車が十分通れる通路…「汐見坂」との標示柱があった
  
 舗装された農道を上がっていくと、途中に「持舟城址登り口」との案内表示があった…ここから山道に入る
 
 暫く、階段状の通路、登山道を通って、山頂・本丸へ進む…  階段を上がりきって本丸広場へ…
     
本丸広場(右の写真)とそこにあった案内板(左の写真)…この中の縄張図を拝借して、用宗駅からのルートを記した(別掲)
     
 本丸広場に「熊出没注意」の警告表示板があった…
 
案内板…東海道本線の南側に「用宗」駅があり、そこから左方向に歩き、踏切を越えて駅の反対側に来て、浅間神社へ来た。そこから現在地との標示のあるところ(本丸広場)に。(黄色の線で記した)。帰りは、下山してから赤色のルートで大雲寺~熊野神社後までは行けたが、城域(搦手門から二の丸)には到達できず。    本丸広場の一角に「持舟城址」の碑…
     
 本丸の東端から西方を見る…
 
縄張図の、「大堀切・井戸」の方向に降りる通路のようだ… 一段下に降りると大堀切の残存と思われる堀切が…手前の方から降りてきて前方の金網方向へ歩く
金網の向こう側に小さな社が見える…この辺が二の丸か?
右上の写真の場所から少し左に寄った場所の崖を見ていると、石積みが見られた。…当時のものかどうか不明だが、右下の写真の部分と合わせて少し気になりますね  左上の社のところから、二の丸方向(西方)に行くべく通路を探したが崖状で見つからず、断念した。
  
左の写真の横の崖に残る石積み…人工的に積まれたもののように見えるが、いつごろのもの?
 
 本丸広場から南西方向を見る… 本丸北側の腰郭だろう。きれいに削平されていたと思われる…
  北側の腰郭部分…
浅間神社を経由して、東海道線に沿った通りに出て、持舟城跡方向を見上げてみる…本丸広場へ登る階段が写真の真ん中辺でかすかに見える?!  冒頭の説明文で出てきた「大雲寺」…ここに観音像が安置されているとか
     
 案内図の右のほうの新幹線に面した部分にあった「熊野神社跡」…
 
アクセス:JR東海道線「用宗」駅すぐ裏(北側)…徒歩10分位(遠く踏切を渡って駅の北側に行く)。
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