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河越館 埼玉県川越市上戸 2016.5.5 訪問 |
〜 築城者 河越重隆 築城年 平安時代末期 主な城主 河越氏 廃城年 14世紀半ば? 遺構 郭、空堀、土塁 現状 河越館史跡公園 指定史跡など 国指定史跡 〜 |
河越館跡は、平安時代の終わりごろから南北朝時代の中頃までの約200年の間、武蔵国で大きな勢力を誇った在地領主の河越氏の居館跡です。河越氏は、桓武平氏秩父氏の流れを汲む一族で、平安時代の終わり頃、この地に館を構え、河越氏を名乗りました。治承4年(1180)、源頼朝が伊豆で挙兵すると、河越氏は初め敵対しましたが、後に御家人となって平氏討伐軍に参戦します。このころの河越氏の勢力は、重頼の娘が源頼朝の弟義経の妻に選ばれたことから推し量ることができます。おそらく輿入れの日、重頼の娘は、お供の者たちと河越館から都の義経のもとへ向かったことでしょう。ところが、後に義経と頼朝の仲違いから、義経縁者である事が禍いして、重頼らは滅ぼされ、河越氏の勢力はここで一時衰えます。しかし鎌倉時代の中頃、高野山に町石を建てたことで知られる経重の頃には、かつての勢力を回復しつつありました。
鎌倉時代の後半になると、館の中に時宗常楽寺が開山され、河越館は大きく変貌します。後に時宗15代上人尊恵が訪れ「南無阿弥陀仏決定往生60万人」と書かれた念仏算を配り大勢の人々で賑わうこともあったようです。応安元年(1368)、突然河越氏や高坂氏ら「平一揆」が河越の館にたてこもって鎌倉府に反旗を翻しますが、あえなく敗れてしまいます。これ以降、河越氏は政治の表舞台からは姿を消し、河越氏と館の関係も幕を閉じることになります。
戦国時代になると、関東管領山内上杉氏が川越城の扇谷上杉氏に対抗するために、かつての河越館を含むこの周辺に陣所(上戸陣)を構えたことが知られます。現在指定地の西に残る土塁は、その頃の遺構と考えられます。(川越市教育委員会が現地に設置の案内板「国指定史跡 河越館跡」より) |
東武東上線 霞が関駅前にあった案内図…ここから北東へ徒歩約20分、入間川に面した常楽寺及びその周囲が川越館跡 |
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川越館跡への道標…この先左側に常楽寺、突当りが入間川 |
左の写真のところから左折してすぐ、この案内板…ここから河越館跡史跡公園。遠くに上戸小学校が見える |
少し歩くと、上楽寺が右側に見えてくる… |
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河越氏館を区画した堀跡とその説明板…説明板によると、最大上幅4m、下幅約0.5m、深さ約2mだったとのこと |
館跡に入ってすぐのところ…遠くに上戸小学校の体育館が見える |
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上の方向の、やや右(常楽寺)寄りのところ… |
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環状遺構…右の地図の緑色で着色されたところ。説明板によれば宗教的な役割を持った施設では、とされている |
左上の写真の説明板にあった「区画配置図」…8号堀で囲まれたところが河越氏時代の中心部か? |
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井戸跡…約2.5m四方の方形範囲を2.5m以上掘り窪めた中央に板材を組み上げた井戸側(水をくみ上げる部分)を造っている。当時では非常に珍しいタイプの井戸だったとのこと |
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「扇谷上杉氏の川越城後略のため、山内上杉氏が陣を築いたところ」(左の写真辺り)…説明板は右の写真 |
8号堀内の区画で唯一発見された建物跡(柱穴)… |
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右下の写真の説明板にあった施設案内図… |
東側の上戸小学校側から北側を見る… |
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北側の入り口付近から南方を見る…いくつかの説明板が |
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西の端に来た…ここにも堀跡があるが、説明板によると「隣り合った堀区画」とのこと(下の写真で説明が) |
14世紀中頃の川越館想像図…説明板、「河越跡をイメージする」より抜粋 |
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8号堀区画の西辺とほぼ同一の軸上とか… |
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北西の隅の土塁を越えたところに「河越館跡」の石碑が…奥に南北に連なる土塁が見える |
南方(最初入って来た方向)を見る… |
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左の写真の向こう(左の写真の向こう側の通路を挟んだところ)…土塁の残存のようだ |
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右上の写真のところから南方へ歩く、土塁の残存を右に見ながら… |
再び最初の道路に出て、常楽寺の正面へ…川越館跡の木柱碑が |
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常楽寺の山門… |
河越重頼公、京姫、源義経公の供養塔…詳しい説明は左下の写真参照 |
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右の写真の三供養塔の説明板… |
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常楽寺本堂… |
常楽寺の境内よりフェンス越しに川越館跡を臨む… |
本堂の裏(北側)の藪…堀跡の片りんのようにも見えるが |
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空堀跡のようにも見えるが実態は不明… |
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藪の西側を覗き見た… |
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常楽寺を出て入間川沿いの道路から常楽寺の西側塀方向を見る…土塁・掘の名残? |
常楽寺の山門の東隣の場所にも河越館跡碑が…奥に常楽寺の駐車場が見える |
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上の場所を、さらに接近して見る… |
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アクセス:東武東上線「霞が関」下車 徒歩20分
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