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 地域・都道府県別年代別日本百名城国宝・世界遺産現存天守12名城
  百草城 東京都日野市百草  2014.7.30 訪問
 〜 築城者 不明 築城年 不明(中世山城…?)遺構 空堀、土塁、郭 〜
百草園のある百草地区一帯には、平安時代末期から鎌倉時代にかけて、鎌倉幕府の御願寺であった真慈悲寺(しんじひじ)があったと推定されている。その後、この地には松連寺という寺院が建立された。この寺は江戸時代中期に、小田原藩主大久保加賀守忠増の夫人であった寿昌院慈岳元長老が再興したことで知られている。江戸近郊の名所として「江戸名所図会」などにも紹介され、大田南畝ら多くの文人墨客が訪れたが、明治になって廃寺となった。明治20年に百草出身の貿易商青木角蔵が、庭園百草園として一般に公開し、北村透谷や若山牧水ら多くの著名人が訪れた。現在は京王帝都電鉄株式会社の所有となり、梅の名所として広く知られている。(日野市教育委員会が設置の看板「日野市指定名勝・史跡 百草園(松連寺跡)より)
筆者が現地を訪ねた折には、ここに存在したと言われている中世の大寺院「真慈悲寺(しんじひじ)」の発掘調査が進行中であった。2007年、2008年に行われた調査では、百草八幡神社裏で地表に多くの礫が露出している場所が見つかっていたり、2007年に実施された近隣の東京電力総合研修センター(現東電学園?)内の調査で、石組の中から常滑焼の壺が発見されて、中には13世紀代のものと思われる人骨が見つかった。ここには大きな石が集中する3〜4基の石組と平らな石を並べた場所も見つかっている。現状の城跡らしい部分は八幡神社裏と百草園内部に分断された場所だが、今後の、真慈悲寺他の調査の過程で百草城の遺構も発見されることを期待したい。訪問する前には、ほとんど遺構もなく整備されていないと感じたが、来てみれば、それなりの見応えがあった。願わくば、百草城跡についても、さらなる調査をして頂き、要所要所に説明、案内板の設置をして頂ければ、百草園を訪れる観光客及びお城ファンにも、より楽しんでもらえるのではと思った。
 京王線百草園駅南口に設置のガイドマップより。現在地のところから、赤い色で表示の「七尾丘陵散策道」に沿って歩き、京王百草園・百草八幡神社を目指す  京王電車路線図
…百草園駅は各停のみ停車
     
 百草園駅の改札口…左(南口)へ
 
 川崎街道側「百草園駅」入口
 
 川崎街道を西に数分歩くとこの案内板が出てくる。ここを左折… 暫し、ゆるやかな坂を上る…  再び案内標識が…
     
 坂を上りきったところが百草園入口 百草八幡神社への道標があり、先ずは、八幡神社を目指す。
…右側には百草園入口の標識。
     
 京王百草園…梅などの花見頃には多くの訪問者が。入園料300円。 百草八幡神社の創建は永承6年(1051年)陸奥守 源頼義が陸奥国に下降の途中、百草山に霊気のあることを知り、携えてきた山城の国男山八幡宮神域のの土を山上に埋め、社を建て宮を祀って戦勝を祈願したのにはじまると言う(日野市が八幡下公園に設置の案内板より)
     
 百草八幡宮 泰安殿 ここに重要文化財に指定の「銅像阿弥陀如来座像」が安置されている。背部に建長2年(1250年)の銘があり、鎌倉期の作品と言われている。背銘には、鎌倉幕府の祈祷寺である「真慈悲寺文字も見える。この像は「真慈悲寺」にあったと伝えられている。(日野市郷土資料館発刊のパンフ「幻の真慈悲寺」より …右の写真は、日野市が現地に設置の案内板 松蓮寺の碑…この碑は文政13年(1830年)に松蓮寺八代住職魯庵によって建立されたもの。松蓮寺は廃仏毀釈(明治6年)により廃寺となった。
     
松蓮寺の碑文より一部を拡大してみた。クリックしてご覧ください。  百草八幡神社横から神社の裏手、百草園の裏山方向へ行くと、
「松蓮寺詩碑」の道標が…
     
詩碑に向かう途中のちょっとした広場でこの標示が。…場所的にも百草城跡との関連があるのか期待したが、現地で「真慈悲寺」発掘調査中の調査員に聞いたところ、百草城との関連は確認されていない、とのこと。2007の調査では「礫」の露出の場所が見つかったとのこと。 
     
 百草園側に近づいてきた…
 
 八幡神社の裏山…土塁上の通路?  松蓮寺詩碑への途中 右手に土塁?  城跡の百草園側をフェンス越しに見る…後に入園料を払ってフェンスの向こう側へ行く
     
 「松蓮寺詩碑」に到着…詩碑より拡大の写真を右側に配置(クリックして拡大して見てください) 
     
詩碑のすぐ下のところ…空堀跡?どうも違うようだ。百草園側の方がそれらしき郭、物見台があるようだ。
   
百草園側を見るべく、百草園に入場、シーズンオフなのかほとんど訪問者はいなかった。
無人ゲートなので、料金箱に300円入れて入場した。
     
 日野市が実施中の、埋蔵文化財発掘調査。…市民調査員の方が、親切に説明、また城跡関連についても、案内いただき、種々の情報、説明を受得られた。感謝! 百草園との見晴台より東京方面を見る(天候次第だがスカイツリーも見える) 山に沿って上の方へ…右側は絶壁、左は崖、山城の雰囲気はある。
   
  このようによく整備されている  百草園として整備されているが、この見晴台は当時もそうであったか?
     
  平坦な尾根道…
 
 ここも見晴台周辺の様子…   見晴台付近からの眺望…松蓮庵が見える
     
左の見晴台から下へ降りる…右側が八幡神社側(フェンスで分断)
 
 フェンスの向こうに堀? フェンス越しに八幡神社裏手を見る…松蓮寺詩碑への途中の通路 ロープでさえぎられて、立ち入り禁止になっている部分を望遠で…城域の先端部か? 
        
アクセス:京王電鉄「百草園」駅徒歩15分。
※「百草城ー東京都日野市」をYouTubeにアップしました。
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